ドラマ化されたので既に読んだことがある人もいるでしょうか。関東の中学受験を扱ったマンガです。塾長は浜松出身なので未体験ですが、都会の中学受験は塾でかなりの量を勉強をします。そうでなければ合格しないのです。誇張ではなく、都会で中学受験を経験した上位の小学6年生は、中学3年生くらいの学力があります。そしてトップレベルはそれ以上の学力があります。難関中高一貫校は公立の高校入試よりもずっと難しい問題、厳しい競争率ですから。
大学の友人たちに本作の感想をきいたところ、リアリティがあるとおおむね好評です。その中でも私が気になったのは「2番手の塾はこれくらいなんじゃない」といった友人です。この友人はトップレベルの中学受験を経験しています。本作でいれば桜花ゼミナールではなく、フェニックス予備校で勉強をしていました。小学4年生くらいから毎日24時すぎまで勉強していたそうです。塾の授業の復習として大量の宿題が出されるので、まともにこなすとそれくらいかかってしまうのです。小学生から栄養ドリンクを飲んで勉強していたといいます。
私はこのような激しい受験勉強を推奨するわけではありません。しかし、有名大学を受験する場合、中学受験を経験してきた層と競わなければいけないのは紛れもない事実です。高2までに教科書をおえて、高3の1年間を演習にあてる人たちがいます。トップレベルの塾は数英をさらに素早く終わらせます。
浜松の学生は、いつごろ数ⅢCを終えるでしょうか。そもそも教科書をきちんと理解できている学生がどれだけいるのでしょうか。出身高校の合格実績は信頼できるでしょうか。推薦、浪人、複数合格を除いたとき、先輩たちはどれくらいの大学に合格できたのか担任に聞いてみてください。焦る必要はありません。しかし、のんびりしすぎてはいけません。
落ちこぼれ高校から東大に逆転合格する「ドラゴン桜」が以前に話題になりました。「ドラゴン桜」と比較して「2月の勝者」は圧倒的にリアリティがあります。やる気が出ない学生は本作を3巻くらいまで読み、小学生より勉強しているか自問自答してみてください。
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