得点に影響する要素として、大きく理解・記憶・処理の3つがあると考えます。この3つのいずれかに弱点があると、そこがネックとなって点数が伸び悩むことになりそうです。例えば、すべての問題を理解・記憶していても、処理(ケアレスミスや時間内に解き切れない)に問題があると、処理しきれた上限の点数になるでしょう。逆に素早く正確に処理できても、理解不足や記憶していないことは回答できません。
3つの要素は独立したものではなく、相互に関係しています。今読んでくださっている方は、しっかりと理解したことは覚えやすく処理しやすいことに納得できるでしょうが、記憶と処理を繰り返すことで理解が促進される側面もあります。九九や漢字を覚えたときに、その意味まで理解できることは通常ありません。記憶して処理を繰り返し、当たり前だと体に染み込んだ後に、使い方や応用に気づいていくことでしょう。ちょうどスポーツのトレーニングが反復練習で型やフォームを体に染み込ませ、高度な動きや精度の向上を目指すことに似ていると思います。
しかし、塾・学校・予備校は主に理解の指導が中心になります。もちろん小テストで記憶を助けたり、中間テストで時間制限を課して処理をみたりすることはあります。しかし、多くの時間は教科書の理解に使わざるを得ません(今のカリキュラムは決して少なくはないので学校の先生も大変だと思います)。その結果、記憶・処理はどうしても宿題やワークを用いて、本人に任されることになります。以上を認識したうえで、学生の皆さんには以下の事項を推奨します。
・授業のノートや教科書をときどき見返して理解・記憶に穴がないかチェックする
→単語や用語はつどつど覚える
・宿題やワークは写さずに、自分の力で解く
・ワークで間違えた箇所は何度も解きなおす。
→定期テスト前には範囲について一通り解けると良い
→初見で〇の問題は飛ばして良いので、間違えたところを中心に解く
・ワークの答えを見ても分からない個所は理解不足だと認識する。
→教科書・周りの人に教えてもらう
・今までの定期テストや実力テストで間違えた問題を解きなおす
定期テストで満足に得点できないならば、必ずどこかに問題があります。焦ってさまざまなことに取り組む必要はありません。まずは今まで使っているワークの復習から初めてはどうでしょうか。
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